白山比咩神社の「コラム[column]地殻変動から学ぶジオ」を掲載しています。

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コラム[column]地殻変動から学ぶジオ

(令和6年3月)

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市では、防潮堤や海沿いの岩礁がおよそ4メートル隆起したことが専門家の現地調査で確認され、過去に大規模な地震が繰り返してできたとみられる階段状の地形があることから、「4メートルもの隆起はめったにないことで、数千年に1回の現象だ」と指摘しているとの報道がありました。

昨年5月24日に白山手取川ジオパークが世界認定され、白山市の地形も長い長い年月をかけて肥沃な大地に形成されてきました。
約2億5千万年前に白山市の基盤となる岩石の形成、約1億7千万年前から1億1千万年前に大陸から川で運ばれた土砂が堆積した手取層群や桑島化石壁、約40万年前に白山火山の活動開始、約2万年前に手取峡谷の形成開始、1659年に白山火山最後の噴火、1934年手取川大洪水など歴史の中にあっても、人々は大地の恵みを利用し暮らしてきました。

数千年に1度の大地震から、大地が動く複雑な力に何も出来ない無力さを感じずにいられませんが、改めて自然への恩恵と脅威、命あるものの鼓動を感じ、そして自然と人とが共存する社会を形成するということはどういうことなのかを考えていきましょう。