白山比咩神社の出来事をつづる「社頭あれこれ(令和7年5月の出来事)」を掲載しています。

社頭あれこれ

社頭あれこれ(令和7年5月の出来事)

【5月6日】白山本宮「例大祭」厳粛に斎行 鶫真衣さん被災地を思い「ふるさと」独唱

5月6日、年に一度の重儀「例大祭」が斎行されました。
献幣使として石川県神社庁長河ア正幸氏にご参向を賜り、総代会長中村健一氏をはじめ県内外から約100名のご参列を頂きました。
祭典では、菅原道真公ゆかりの特殊神饌「梅枝糕(もち)」や「口型餅・舌型餅・寄餅」をはじめ海川山野の幸を神饌としてお供えしました。
斎主の祝詞奏上、献幣使の祭文奏上に続き、世界の安寧を願う「浦安の舞」が奉奏されました。

浦安の舞 奉奏

神賑行事として、前日の5月5日「こどもの日」には、「陸上自衛隊の歌姫」として知られる鶫真衣さん(石川県出身)によるコンサートが開催され、300名を超す方々が見守る中、「ふるさとの復興」「世界の子供たちの平和」を願い、となりのトトロの「さんぽ」をはじめ全6曲が披露されました。

海上自衛艦旗の前で歌う鶫真衣さん

【5月18日】秋の稔りを願う御田植祭斎行

5月18日、白山町地内の当社奉耕田にて御田植祭が斎行されました。
今年は早乙女として地元の中学1年生、小学5・6年生の女子児童生徒ら13名が、鮮やかな紅白の愛らしい装束をまとい奉仕しました。
水田に入り足をとられそうになりながら、太鼓の合図で早苗を天高く掲げ、心を込めてイセヒカリの苗を植え、秋の豊かな実りを祈りました。
この後の水田の管理は、田長の多田浩氏(白山町在住)に委託。 秋に実ったイセヒカリを抜穂祭で収穫し、伊勢の神宮へ奉献すると共に、当社の新嘗祭でも御神前にお供えされます。

苗を天高く掲げる早乙女ら

「イセヒカリ」について
御田植祭で植えられた苗は「イセヒカリ」という品種です。平成元年に三重県を2度の台風が襲い、伊勢の神宮の御田で育てられていたコシヒカリの稲穂は全て倒れてしまいました。そんな中、2株だけ台風に耐え直立を保った稲がありました。それがコシヒカリとは異なる新しい品種であり、神宮に因んで「イセヒカリ」と名付けられ、以後神宮における神饌米として用いられるようになりました。 当社では平成13年に神宮よりイセヒカリの籾種を拝受し、育苗後、御田植祭の苗として使用しております。

【5月27日】第71回崇敬者のつどい・加賀一ノ宮敬神婦人会5月総会 特別公演開催

5月27日、当社多目的施設の特設会場にて、崇敬者のつどい特別公演「今を生きる」が開催されました。
本年は台湾出身歌手の寒雲さんをお招きし、「日台友好」「能登半島地震復興」チャリティコンサートとして、全13曲を披露して頂きました。寒雲さんは日本に来てからの苦悩や思い出を語り、来場者の心を引き付けました。
当日は全席指定で約300名の参加となり、当社インスタグラムでもライブ配信を行うなど、多くの方に拝聴戴くことができました。
会場にはチャリティとして義援金箱を設置する他、寒雲さんのCDを販売し、その売上全額を合わせ、総額「145,447円」を能登半島地震被災地への義援金とさせていただきました。
能登半島地震や、先の東日本大震災でも、台湾から多額の義援金や救援物資が日本に提供され、緊急援助隊の派遣など、いち早く手を差し伸べてくれた台湾の人々に深く感謝すると共に、互いに助け合っていける関係をこれからも続けていきたいものであります。
また公演終了後、幣拝殿にて約100名参列のもと、奉告祭が斎行され、その後崇敬者のつどい表彰式が執り行われました。

歌唱中来場者と握手を交わす寒雲さん