白山比咩神社の出来事をつづる「社頭あれこれ(令和3年6月の出来事)」を掲載しています。

社頭あれこれ

社頭あれこれ(令和3年6月の出来事)

【6月5日】千年以上続く御贄(みにえ)講大祭

6月5日午前11時より石川県漁業協同組合常務理事福平伸一郎氏を献幣使としてお迎えし、県内各地の漁業関係者約40名が参列のもと盛大に執り行われました。
この大祭は、長和5年(1016)に加賀七浦七湊から御贄の献進があったことを起源とする古い祭で、漁業関係者の神恩報賽の祭典であります。

大漁神楽

当日は15匹の大鯛やワカメなどの海の幸が、横山の如く神前にお供えされ、また舞女による全国的には珍しい「大漁神楽」が奉奏されました。
恒例により県漁連美川支所有志の方々の祝い唄「御酒(ごんしゅう)」も奉納されました。

供えられた大鯛

【6月14日】菖蒲飾りで疫病退散願う

新型コロナウイルス感染症の終息を願い、当社では、昨年より旧暦の5月5日(新暦では6月14日)「端午の節句」に併せて社殿や神門の柱に邪気をはらうとされる菖蒲の葉を飾りました。
菖蒲飾りには「茅の輪」を模した稲わらと「疫病退散」のお札をくくりつけてあり、終息が見えないコロナ禍で心も体も限界にきている方が大勢いますので、みんなが少しでも元気に笑顔に、そして健康に過ごせるように願いがこめられています。

境内で育てた菖蒲を使用

【6月18日】古遷座祭・敬老祭斎行

6月18日は、716年に元正天皇の詔によって安久涛の森(現在古宮公園)にご遷座の時以来、この日を「遷座記念日」の祭日と定め、古遷座祭を斎行してきました。
戦後から「古きを偲ぶ」という趣旨も併せて、敬老祭が斎行され、本年もコロナ禍の為、旧一ノ宮地区氏子長寿者の方の代表に参列頂きご奉仕しました。

「悠久の舞」奉奏

【6月18日】大神様へ日々の感謝を〜宝来会菓子奉納〜

6月18日の午後4時から、お一日参りや白山茶会に接待菓子を奉納する会「白山比咩神社宝来会」の総会が催され、総会に先立ち生業繁栄祈願祭・総会奉告祭を斎行し、白山の大神様へ感謝の誠を捧げました。

【6月29日】令和の御代を言祝ぐ御製碑完遂

天皇陛下御即位・令和御大典を奉祝する記念事業として「御製碑の建立」を遂行し、去る6月29日に目出度く「御製碑竣功奉告祭並びに除幕式」が斎行されました。
当日は、中村健一氏子崇敬者総代会会長をはじめ総代40余名にご参列を頂きました。祭典後、現地にて神職による御製碑の清祓、引き続き宮司・責任役員7名にて除幕の儀が執り行なわれました。

境内に建立された御製碑

石碑は、手取川上流で採石された約10トンの砂岩に、陛下が詠まれた
「ももとせの 昔帝(むかしみかど)の 見ましけむ
 白山(しらやま)にして 我(われ)のぼりゆく」

が刻まれています。

50トンクレーン車にて御製碑をつり上げ設置

昭和55年8月21日、浩宮殿下の頃に当社をご親拝、翌日22日に霊峰白山に登られましたが、そのお気持ちを明治神宮御鎮座六十年祭のご献詠として奉納されました。
「明治天皇が百年も前に北陸巡行の折りに、御覧になったであろうこの白山に、私は今登っているのだ」との心情が表現され、古来より信仰の御山として、日本三名山でもある白山を仰ぎながら、明治天皇を偲ぶご感慨を詠まれています。
なお建立に際し、明治神宮とのご縁を賜り、この御製に刻まれた字体は、当時の高澤信一郎宮司に揮毫戴いた色紙より使用させて頂きました。

御製碑の清祓

また、この碑は京都産業大学名誉教授所功先生にご教授を頂いたこともきっかけとなりました。
どうぞ、ご参拝の折には、お近くでご覧になって頂き、陛下と霊峰白山の御縁を身近に感じ、さらに多くの人に親しまれる山になってほしいと思っております。

宮司・責任役員にて除幕

【6月30日】祓い清めの神事「夏越大祓」斎行

6月30日、梅雨の時季にもかかわらず当日は晴天に恵まれ、夏越大祓が厳粛に斎行されました。本年も引き続き感染症拡大防止の為、職員のみで午後3時から斎行しましたが、沢山の参拝者に見守れながらのご奉仕となりました。
大祓は、心身に蒙(こうむ)った様々な罪穢れを祓い清めることで、明るく、清らかな心と体となり、清々しい「元(もと)の気」を取り戻し、そして「元気(げんき)」になるということが大切であります。
神事では、古来から続く祓いの作法を用いて、切麻・人型で身についた罪穢れを祓い、神職が、祓物(絹・木綿)を八針(八回)に取り裂きました。
参拝者らは、全ての神事が終えた後、境内に設置された「茅の輪(氏子青年会OBのあしめる会が奉製)」をくぐり、無病息災を祈りました。
本年も密集にならないように、7月11日まで茅の輪くぐりを実施しました。
参拝者の方々には分散参拝のご協力を頂き、感謝申し上げます。

祓い清めの「大祓詞」奉上