白山比咩神社の出来事をつづる「社頭あれこれ(令和元年5月の出来事)」を掲載しています。

社頭あれこれ

社頭あれこれ(令和元年5月の出来事)

【5月1日】践祚改元奉告祭斎行

5月1日に、新帝陛下には践祚あらせられ、元号も「令和」と改まることから、午前10時より践祚改元奉告祭を斎行しました。
祭典では、おついたちまいりの崇敬者約150名が参列し、宮司の祝詞奏上、神楽「浦安の舞」を奉奏、そして宮司玉串拝礼に先立ち国歌君が代を声高々に斉唱し、国の隆昌と皇室の弥栄を祈念しました。
祭典終了にあたり、宮司が「和風慶雲」の言葉を引用し、さわやかでのどかな気候の中、穏やかな風は新しい時代の幕開けであり、めでたい雲が鳳凰のごとくたなびく姿は、まさに吉兆のあかしであります。共々に「令和」を言祝ぎましょうとご挨拶申し上げました。

「浦安の舞」奉奏

【5月6日】令和の例大祭 厳粛に斎行

新緑が美しい5月6日、神社本庁献幣使として石川県神社庁庁長北村嘉章氏をお迎えし、中村健一総代会長を始め、県内外から110名のご参列を頂き、例大祭が盛大に斎行されました。
祭典では、特殊神饌「梅枝糕」をはじめ「口形餅・舌形餅・寄餅」が供えられ、宮司の祝詞奏上に続き、神社本庁よりの幣帛を奉献、献幣使による祭文奏上、神楽「浦安の舞」を奉奏しました。

例大祭に先立ち「修祓の儀」

また、午後から夕御饌祭が斎行され、この祭典では特殊神饌「菱形餅」が供えられました。
新たな時代「令和」に入り、自然の恵みを与えて下さる大神様への感謝の真心と共に、弥益々の皇室の繁栄、氏子崇敬者の安寧を祈りました。

特殊神饌「梅枝糕」をお供え

【5月10日】加賀一ノ宮敬神婦人会5月総会 / 第65回 崇敬者のつどい 特別講演開催

5月10日、午前11時より加賀一ノ宮敬神婦人会5月総会奉告祭を斎行、午後1時より特別講演会を開催しました。
践祚改元がなされたばかりの時期に相応しい「御代替わりを言祝ぐ」と題して、約340名の聴衆のもと、皇室に造詣の深い京都産業大学名誉教授所功先生にご講演を賜りました。
講演では、全国民が注目した新元号決定までや御譲位から御即位の流れを丁寧に説明頂きました。
「令和」の元号は、年号史上で初めて日本の古典が採用されたことは、喜ばしいことであるが、「古事記」「日本書紀」ではなく「万葉集」から引用されたのは驚きであったと話されました。
また、天皇陛下は、皇太子時代、多くの信仰の山に登り修験を体現することで、神・仏のもとで生きていることを常にお考えになられ、自己研鑽を大事になさっておられるそうです。
そして陛下は、「環境や水の問題に取り組む、子供と高齢者の関係にも取り組む、国際的文化面での交流や諸外国の友好親善、産業・技術関係に関心を持つこと」この四つのことを常にお考えであると話されました。
私たち国民1人1人が、新しい時代に希望をもって、平和で安全な生活をどうしたら送れるか皆で考えていくことが大切であると締めくくられました。

所先生による特別講演

【5月19日】御田植祭斎行

五月晴れの中、5月19日に、奉耕田にて御田植祭が斎行されました。
平成13年に、伊勢神宮からイセヒカリの籾種を拝戴して始められたお祭です。

斎主による祓い清めの「御神水」

当日は、地元の朝日小、鶴来・北辰両中学校の生徒35名に早乙女としてご奉仕を頂きました。
御田植の儀では、田長の大宮啓文氏の掛け声により、イセヒカリの苗を天高く掲げ、太鼓の合図で真心込めて丁寧に植えました。

早乙女による「御田植の儀」

「イセヒカリ」について
御田植祭で植えられた苗は「イセヒカリ」という品種です。平成元年に三重県を2度の台風が襲い、伊勢の神宮の御田で育てられていたコシヒカリの稲穂は全て倒れてしまいました。そんな中、2株だけ台風に耐え直立を保った稲がありました。それがコシヒカリとは異なる新しい品種であり、神宮に因んで「イセヒカリ」と名付けられ、以後神宮における神饌米として用いられるようになりました。 当社では平成13年に神宮よりイセヒカリの籾種を拝受し、育苗後、御田植祭の苗として使用しております。