社頭あれこれ(平成30年5月の出来事)
【5月6日】厳かに例大祭斎行
風薫る新緑の5月6日、神社本庁献幣使として石川県神社庁庁長加藤治樹氏をお迎えし、中村健一総代会長を始め、県内外から百余名のご参列を頂き、例大祭が盛大に斎行されました。
例大祭は当社の祭典の中で最も重要な祭典であり、古来4月の午の日と定められていたものを、明治の改暦に合わせて現在の5月6日と定めたものです。
御神前には御饌・神酒を始め、海の幸山の幸や、菅原道真公が献供されたと伝えられる「梅枝糕」を始め、古例を受け継いだ特殊神饌「口型餅・舌型餅・寄餅」がお供えされました。
祭典では宮司祝詞奏上に続き、神社本庁よりの幣帛を奉献、献幣使の祭文奏上、その後、礼楽研究会による「人長舞」が奉納されました。
大神様の御神徳に感謝の真心を捧げると共に、皇室の弥栄と国の隆昌、参列者を始め氏子崇敬者の安寧を祈りました。
【5月12日】心が癒やされる神社カフェ 初開催
5月12日、白山講記念会館・斎館内に於いて白山の恵みを受けて育まれた食品や工芸品などを参拝者の方々に伝える「神社カフェしらやまさん」を開催しました。
会館内では、池内商店IIが境内の白山霊水で入れた「白山きりまんじゃろコーヒー」とSiraminese HAKUSANが堅豆腐のおからで作ったクッキー「たままゆゆ」のセットがカフェのメニューとして、当日約150セットを販売しました。
会館内の展示では、西山産業開発(株)に協力頂き、白山室堂や高山植物のクロユリなどが描かれた「牛首紬(うしくびつむぎ)」の着物や反物、小物など約100点を展示して頂きました。
斎館玄関前の物産市では、JA白山大神支店による地元で採れた新鮮な野菜や、白山コシヒカリを使用したポン菓子などが販売されました。
民宿獅子吼荘には優しい味で煮込まれた竹の子や甘麹セットなども販売され、多くの参拝者が、訪れ賑わいました。
この神社カフェを機に、四季ごとに癒やしの空間を提供し、多くの人に霊峰の恵みから生まれた数々の品の魅力を伝えていきたいと考えております。
【5月20日】御田植祭斎行
5月20日、空一面の青空のもと奉耕田にて御田植祭が斎行されました。今年の早乙女は、定数20名に対し地元の小中学生32名の申込があり、ご奉仕いただきました。
前日の練習では天候が悪く、気温も低かったので早乙女奉仕者の子供たちの体調も心配されましたが、当日は元気に参加してくれました。
御田植の儀では、田長の大宮啓文氏の掛け声により、イセヒカリの苗を高く掲げ、太鼓の合図で真心こめて丁寧に植えました。
早乙女を務めた小学生は、学校の行事で田植えをした時に、足が田圃から抜けなくて転んでしまい、その話をお祖父ちゃんにすると「かかとから抜いて、つま先から入れるんだよ。片足ずつちゃんと抜けてから動かないと転んじゃうよ」と教えてもらい、今日は転ばずにちゃんと出来ましたと笑顔で話してくれました。
今後は大宮田長に水田管理を委託し、たわわに実ったイセヒカリを秋の抜穂祭で収穫し、伊勢の神宮へ奉献し、当社新嘗祭にお供えします。
「イセヒカリ」について
御田植祭で植えられた苗は「イセヒカリ」という品種です。平成元年に三重県を2度の台風が襲い、伊勢の神宮の御田で育てられていたコシヒカリの稲穂は全て倒れてしまいました。そんな中、2株だけ台風に耐え直立を保った稲がありました。それがコシヒカリとは異なる新しい品種であり、神宮に因んで「イセヒカリ」と名付けられ、以後神宮における神饌米として用いられるようになりました。
当社では平成13年に神宮よりイセヒカリの籾種を拝受し、育苗後、御田植祭の苗として使用しております。
【5月22日】加賀一ノ宮敬神婦人会5月総会 / 第64回 崇敬者のつどい 特別講演開催
5月22日、午前11時より加賀一ノ宮敬神婦人会5月総会奉告祭を斎行し、午後1時より特別講演を開催しました。
今回の講師は唄い手(歌手)であり、小野八幡神社(神戸市)神職でもある涼恵さんをお招きして「神と自然と人 唄ひ継ぐ日本のこころ」と題して約230名の聴衆のもとお話と歌を披露していただきました。
講演では、都会の中心にある実家の神社で大切にしてきた四つ又の楠が伐採されるという状況の中、神職として何をすべきかを日々悩まれていることなど、一つ一つの言葉を目に涙されながら話されました。
また、涼恵さんが作詞・作曲された「玉響」「みたまのふゆ〜恩頼〜」「豊葦原の瑞穂の国」など数曲を披露頂き、透き通った癒しの声が会場内に響きわたり、聴講者の心を和ませました。
講演終了後、CD販売、サイン会を開催し、涼恵さんの歌に心を打たれ感謝申し上げる方々が多くいらっしゃいました。