白山社めぐり(183)「長沼白山神社 (埼玉県)」をご紹介いたします。

白山信仰と白山比咩神社

長沼白山神社 (埼玉県)

鳥居と社殿
鎮座地埼玉県三郷市鷹野2-45
御祭神白山比咩神
祭礼日例祭 1月第3土曜日
秋祭 10月第3土曜日
氏子数35戸
宮 司鈴木重臣

由 緒

安土桃山時代に、当時沼地であった、この下総国戸ヶ崎郷の地域を先人たちが開拓開墾し、長沼部落が発祥したと思われます。延宝元年(1673)に戸ヶ崎村から分村し長沼村となり、更に元禄の頃、鎌倉村を分村しました。東西六町(一町は108メートル)南北七町半、戸数は23戸と新編武蔵風土記に記されています。
本神社は部落の鎮守として、部落の中心(この地より東の方向約200メートルの地)に、香取大明神、羽黒大権現と合祀して、願主白石茂兵衛ら13名によって慶長17年2月(1612)に建立され、部落の寺である正円寺の別当として維持管理を委託したことが、棟札に記されています。
白山神社の称号は、白山比咩神を崇拝する村民の白山信仰に起因すると思われます。またこの地域を白山耕地と呼ぶようにもなりました。合社されている天神宮の石刻から、文化2年(1806)に、稲荷大明神、天神宮が献納されたことが知られています。大正元年8月(1912)、法令により戸ヶ崎香取神社に合社されました。大正4年(1915)、白山耕地から正円寺の前(この地より北東の方向、30メートルの地)に遷宮され、遥拝所となりました。戦後に分社独立し、建立より388年余り村民に崇拝されてきました。