白山社めぐり(145)「院内社(射水神社 摂社) (富山県)」をご紹介いたします。

白山信仰と白山比咩神社

院内社(射水神社 摂社) (富山県)

神明造の社殿
鎮座地富山県高岡市二上550-9
御祭神菊理媛命
例祭日5月3日、10月12日
氏子数70戸
宮 司松本正昭

由 緒

富山県高岡市の北部、富山湾を望んで聳える二上山は、越中三賦の1つ、大伴家持の二上山の賦(『万葉集』巻17-3985番歌)に見るように、古くから神のいます霊山として崇められてきました。
射水神社のかつての鎮座地である当地は、越中文化発祥の地としても世に知られ、同神社の摂末社四社が今日も鎮座されています。
院内社は二上山前面北の峰(院内の谷)に鎮まり、勧請年月は詳らかでないが、悠久の昔、集落が形成された折、白山比咩大神を奉戴し祀り、創建されたと伝えられます。
神仏分離を機に本社の射水神社は明治8年9月16日、古城公園に遷座されましたが、当社は同10年3月21日内務省達により射水神社の摂社と定められました。
住民が一時分散し、御社だけが残され倒潰寸前でしたが、その後、山園町が誕生、惨状を憂いた人々が一丸となり社殿の復興に尽力し、昭和44年10月12日、木立に囲まれた丘陵の静謐な地に再建されました。
また、平成4年10月、参道下から洞穴が発見され、市教委発掘チームの調査によって、県下で初めての検出例となる中世地下式壙であることが明らかとなり脚光を浴びました。