白山社めぐり(134)「白髪白山神社(埼玉県)」をご紹介いたします。

白山信仰と白山比咩神社

白髪白山神社(埼玉県)

鎮座地埼玉県飯能市大字岩沢字宮の西533番
御祭神 白髪武広国押稚日本根子天皇=清寧天皇(第22代)
(しらがたけひろくにおしわかやまとねこすめらみこと)
白山菊理媛命
韓姫命=清寧天皇の御母(雄略天皇御妃)
宮 司滝沢自次

由 緒

秩父の峰々から涌き出ずる水は、沢となり川となって入間川に注ぎ、秋には下流の大地を一面黄金色に覆い尽くす実り豊かな飯能市岩沢村は、明治の頃、氏子約100戸、700人くらいの村人達が、自然の営みに感謝しながら白髪白山さんの厚い信仰を大切に守りつつ生活をしてきました。
しかしながら、生活様式も大きく変わり現在約2000戸、5〜6千人の人口となっています。
創建の年代は千年以上昔、平安期頃と称されますが、これを立証する資料はありません。
江戸時代幕府編纂の新編武蔵風土記稿によると、慶安2年徳川幕府より社領として七石五斗の朱印を附せられ「先規任せ云々」とあり、岩沢村の鎮守であったこと、社の左傍に御神木と称する杉があるなど記されています。
明治2年社領奉還のため逓減録を賜り、同5年社格制度の折、村社に列せられました。明治43年社務所新築、昭和34年茅葺きの旧社殿改築、神明造りの現社殿が完成しました。同年社務所を増築し、現在に至っています。
千年の風雪に耐え、神の「よりしろ」として、また村のあゆみを知る唯一の生証人として氏子から敬仰されてきた御神木の大杉も落雷・台風の被害に遭い樹齢ここに尽き、昭和43年より柵の中に根株跡をとどめるのみとなりました。