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白山権現社(長谷寺)
所在地 | 奈良県桜井市初瀬731-1 |
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本 尊 | 十一面観世音菩薩 |
宗 派 | 真言宗豊山派 |
末 社 | 約3000ヶ寺 |
檀信徒 | 約200万人 |
山 主 | 小野塚幾澄 |
由 緒
平成22年8月3日、蝉の声響く長谷寺の高台に白山権現社が再興されました。
長谷寺は、朱鳥元年(686) 開創の古い歴史を持つ寺院で、弘法大師空海を祖とする真言宗豊山派の総本山であるとともに、西国三十三所観音霊場の第八番札所に指定されています。本尊は、神亀4年(727)に聖武天皇の勅願によって建立された十一面観世音菩薩で、身の丈10メートルを超える大きさを誇っています。古来より門前町がお伊勢参りの宿場町として栄えており、その由縁もあって長谷寺は神道の神々とのつながりが大変深く、地主神として天満天神を迎え、本堂には天照皇大神と春日大明神をお祀りし、また境内には稲荷神・八幡神・住吉神など数多くのご神体を奉祀しています。
長谷寺と白山権現との関係は、古縁起によれば天禄2年(971)7月1日、行円大法師という僧侶が白山に登拝した折にご神託を受け、同年8月3日、長谷寺の西北の地に白山神を勧請したことが始まりとされています。しかし、時代の流れと共に社殿は朽ち果て、現在はその場所すら不明になっていたために、平成21年7月31日、白山比咩神社に赴いて再興の趣旨を申し上げたところ、快く了承の言葉を頂きました。早速、同年8月18日に僧侶3名が白山登拝のために再度白山比咩神社を訪れ、ご指導のもとに禊を行い心身を清めました。翌19日早朝、登山口より行円大法師の足跡を辿って白山に登り、参籠殿にて1泊。翌20日(旧暦の7月1日)、山頂でご来光を仰ぎ、奥宮を参拝して白山権現社の再興を祈念致しました。
その後、長谷寺において古文献を参考に境内地の調査をしたところ、白山権現社跡と思われる礎石を発見したので、その場所に社殿を再建して参道を整備しました。
万事相整え、今年7月2日に白山本宮に改めて赴き、村山和臣宮司による御分霊拝戴の儀に参列。厳粛なご祈祷に感謝申し上げ、御分霊を戴いて長谷寺に戻り、本尊の御前に奉安いたしました。そして、同8月3日、山内の僧侶が集い、新しい白山権現社に御分霊を奉斎して、ねんごろにおつとめを行いました。
この度の白山権現社再興は、白山比咩神社の皆様方のおかげで実現することができました。ご協力頂きました方々に重ねて御礼申し上げますと共に、これからも神道・仏教の垣根を越えて交流を深めることができましたら幸いに存じます。